ミノキシジルは、発毛作用があり薄毛治療に有効ということは有名ですが、副作用はあるのでしょうか?この記事では、薄毛治療でミノキシジルをお考えの方に、主な副作用を解説します。
ミノキシジルの主な副作用
AGA治療薬だけに限らず医薬品はどれも、副作用とは切っても切り離せません。
ミノキシジルも医薬品ですので、もちろん副作用がいくつか確認されています。
下記は代表的な副作用です。
必ずしも全員に副作用が現れるというわけではありませんし、発生頻度は稀です。
かゆみ(外用薬)
ミノキシジルの外用薬の場合、頭皮にかゆみがでることがあります。
これはアレルギーの一種で、元々頭皮や皮膚が弱い方に現れやすい傾向にあります。
使い始めてすぐに血行促進されることで熱を感じ、かゆみが出る方もいれば、使い続けていくうちに、時間をおいて1週間後、2週間後に症状があらわれる方もいます。
ミノキシジルの濃度が濃ければ濃いほど、かゆみが出る可能性は高くなりますので、肌が敏感な方は様子を見ながら濃度の低い物から試してみるのがオススメです。
使用し始めてかゆみが出ているのにも関わらず、我慢してそのまま使用を続けると頭皮が炎症を起こしてしまい、逆に抜け毛が増えてしまう危険があります。
もしも、かゆみなどの症状が現れたらすぐに使用を中止しましょう。
また、かゆみだけでなく、ひどい場合は発疹がでることもあります。
ちなみにミノキシジルの内服薬のほうでは、かゆみや発疹の副作用の報告はありません。
肌が弱くなく、AGA治療をしてみたいけど内服薬を使用するのは抵抗があるという方は、外用薬から始めてみるのも良いと思います。
また、肌が弱いからといって必ずかゆみが出るというわけではありませんので、様子を見ながら使用すると良いかと思います。
勃起不全(男性機能の低下)
ミノキシジルを服用すると、性欲の減退や勃起不全(ED)になる可能性があります。
なぜ男性機能の低下に関係するのかというと、薄毛治療は男性ホルモンを抑制させて発毛を促します。
その結果、男性ホルモンが抑制されることにより、勃起不全や性欲減退に繋がってしまう可能性があるのです。
ミノキシジルを使用、服用すると、体内に吸収されていきますので、血液を通って全身に成分がいきわたります。
そのため、頭皮や髪だけでなく全身のあらゆるところで、副作用が起こる可能性があるのです。
ただ、ミノキシジルとプロペシアを併用している場合には、ミノキシジルよりもプロペシア服用の影響で、副作用として症状が出ている可能性の方が高いといえます。
プロペシアは、男性ホルモンの発毛抑制作用を持つDHT変換する「5αー還元酵素(2型)」を阻害する薬となっており、ミノキシジルよりも性欲が減退したり勃起不全になる可能性が高いのです。
腰痛
ミノキシジルには、同時に服用できない薬があります。
それは、痛みを抑える鎮痛成分が入っている薬です。
市販品も含め鎮痛剤や風邪薬には血管を拡張させる作用があります。
ミノキシジルにも同じような血管拡張作用があるので、2つを同時に摂取すると血圧が急激に低下してしまう危険性があります。
そのため、ミノキシジルを服用し始めて、普段常用していた鎮痛剤の服用をやめた方には、腰痛などの体の痛みが出てしまう可能性があります。
そのため、鎮痛剤を日常的に服用している方は、かかりつけの病院で医師にミノキシジルを服用したい旨を相談しましょう。
むくみ
ミノキシジルには、血液を流す動脈を拡張させる働きがあるため、血流が増えます。
しかし、血液を戻す静脈には拡張作用が働かないため、血管を通して行き渡った血液は、同じ量を戻すことができず、体の末端に溜まってしまいます。
これが、副作用のむくみと関係してしまいます。
むくみの現れるところは、顔や手や足など露出しているところで気付きます。
もしも、いつもよりもむくんでいるような気がしたら、それはミノキシジルによる副作用の可能性があります。
また、ミノキシジルの副作用として体重増加も報告されていますが、これも体のむくみから起きていると考えられています。
もう一つの可能性として、ミノキシジルだけではありませんが、医薬品は肝臓で分解され、腎臓でろ過されて尿となり体外へ排出されます。
このとき肝臓や腎臓に負荷がかかると機能低下が起こり、体がむくんでしまうといった理由も考えられます。
めまい
発生する可能性としては大変稀ではありますが、、めまいを感じる方もいるようです。
高血圧の治療薬として開発されたので、血圧を下げてしまい心臓のポンプ機能が弱ってしまいます。
それにより、頭や手足など体の末端まで血液を届けるのが難しくなり、頭痛やめまいが顕著に出ることが多いといわれています。
また、ミノキシジルの服用により血流が増加し心臓の負担が増すことから、胸が痛んだり、心拍が速くなったりするほか、頭痛や頭がぼんやりする等の副作用が報告されています。
その症状とめまいがどんな関係があるのかというと、脳内の血管も拡張をしている可能性があります。
要するに、脳内の血管が拡張されると、頭痛や目眩といった症状が併発することが考えられるのです。
頭痛や目眩を感じると、ストレスにも直結してしまいます。
ストレスが増えてしまうと、頭皮の環境が悪化し抜け毛が増加してしまいますので、むくみを感じたら服用を中止して医師に相談するようにしてください。
ムダ毛・余計な部位の増毛
ムダ毛が増える副作用については、ミノキシジルが薄毛治療として開発された経緯に関係しています。
ミノキシジルは、もともとアメリカで血管拡張剤として開発され、高血圧の治療薬の血圧降下剤として処方されていました。
しかし、ミノキシジルを使用した患者から毛が濃くなったり、全身に多毛症が見られたために薄毛治療として再開発され、AGAの治療薬として販売されるようになりました。
そのため髪の毛だけでなく、腕や足など全身のムダ毛まで濃くなる副作用がみられることは、以前より知られていました。
ただし、飲み薬のミノキシジルの副作用として報告されており、頭皮につけるタイプの外用薬のミノキシジルには、体のムダ毛の増毛作用はありません。
こちらの副作用も、服用をやめれば自然と元に戻ります。
免疫力の低下
ミノキシジルは高血圧の治療薬として、血圧を低下させるために開発された薬です。
そのため高血圧でない人は、血圧が低下する可能性があります。
人間は血圧が低下し体温が1度下がると、免疫力が30%も減少すると言われています。
免疫力が下がると病気や風邪を引きやすくなったり、疲れやすくなるといった傾向になります。
つまり、ミノキシジルの本来の目的で作られた高血圧の治療薬としての役割が、副作用として現れてしまうのです。
健康体だったのに、ミノキシジルを服用し始めて体の不調や、疲れやすさを感じるようになったら、副作用が現れている可能性もありますので、万が一そのような症状を感じた時は、すぐに服用を中止し医師に相談してください。
目の充血
ミノキシジルは頭皮の血流を良くする役割がありますが、頭皮だけでなく目の毛細血管の血流もよくするため、目の充血があらわれてしまう可能性があります。
特に仕事でPCをよく使うデスクワークが多い方は、目の充血が副作用として現れやすいと言われています。
症状が続くようであれば、ただの疲れ目だと思わずに、ミノキシジルの副作用を疑いましょう。
頭皮につける外用薬のミノキシジルの場合、頭皮から垂れてきた液が目に入ってしまい炎症が起き、充血を起こしていることもあります。
ミノキシジルには刺激があるので、目に入ってしまうと目を充血させてしまう恐れがあります。
目に入った場合は、すぐによく洗うようにしましょう。
また、生え際につける場合は液だれをしないよう少量ずつ塗布をし、目に入らないように気を付けましょう。
心筋梗塞
ミノキシジルには血管拡張作用があり、血管に働きかけるお薬です。
そのため、狭心症・不整脈・動悸など心臓に関連する副作用があります。
その中でも、心筋梗塞になった症例がいくつか報告されています。
しかしその症例は、元々高血圧を持ち狭心症の病歴のある方で、家系にも心筋梗塞の方がいるとのことで、ミノキシジルが直接的な原因だったかは不明とされています。
心筋梗塞との因果関係は認められないとしていますが、心臓に持病や不整脈などの病気を持っている方は、ミノキシジルを使う前に必ずかかりつけの医師に相談しましょう。
血圧
ミノキシジルを服用して、主に出る副作用として一番考えられるのは、低血圧になることです。
これは、ミノキシジルには血管拡張効果があるためです。
血管拡張効果により、血圧低下や心拍数の増加といった副作用が出てしまいます。
もしもすでに高血圧の症状があり、降下剤を医師から処方されている人は、ミノキシジルを服用することで、血圧が下がりすぎて危険な状態になってしまうことがあるため注意が必要です。
一気に血圧が下がると脳が血圧を保とうとし、反射的に血圧を上昇させる働きのある交感神経を緊張させます。
すると心拍出量が増加し鼓動は早くなり、狭心症、動悸、不整脈が起こりやすくなります。
また、脳への血液の供給が不十分になり、めまいや立ちくらみ、頭痛などの症状を起こし、脳梗塞の原因になることもあります。
服用する際には、必ず現在飲んでいる薬との飲み合わせを確認して、十分注意することが大切です。
副作用が現れたら、どうすれば良いのか?
副作用の症状が現れたら、ミノキシジルを処方してもらった病院へ行きましょう。
副作用は稀ではありますが、副作用が出てしまっているのに使い続けて大変なことになる前に医師の診断の元、治療の方向や処方薬を変えてもらうこともできます。
自己判断をせずに、医師の診断を受けるようにしてください。
高血圧治療との相性は?
高血圧症の患者は、4300万人もいるそうです。
高血圧症の治療で既に降圧剤を飲んでいる人が服用すると、危険なのか気になりますよね?
そもそもミノキシジルは血管を拡張させる効果があり、元々は高血圧の治療に使われれるための成分として、開発されました。
血管を拡張することで血の巡りが改善されて、血圧が下がります。
既に高血圧の診断を受けて治療をしている方は、ミノキシジルを使用することで更に血圧が下がってしまう可能性があります。
なので、降圧剤とミノキシジルの併用は危険です。
必ずミノキシジルを服用する場合は、自己判断をせずに医師に相談してください。
高血圧の治療をしている方は、個人輸入でミノキシジルを手に入れないようにしましょう。
それでも人気のミノキシジルの効果は?
ミノキシジルの薄毛治療の効果は、医学的にも証明されています。
薄毛治療の発毛効果が期待できるのは、ミノキシジルだけです。
成人男性の薄毛で悩んでいる方のほとんどは、AGAである可能性が高いといわれています。
AGAは男性ホルモンの影響により髪の毛の成長期が短縮され、成長途中で抜けてしまう現象です。
そのため健康で太い髪が生えてこず、髪が細くなってボリュームがなくなり、頭皮が見えてしまうこともあります。
ミノキシジルは血管を拡張する成分で細胞を活性化させ、発毛に大切な毛包に直接働きかけることができます。
血管が広がれば頭皮の血流が良くなり、毛細血管を通して毛包にも栄養分が届けられ、元気な髪の毛が生えてきます。
直接髪の毛に作用しなくても、頭皮環境が良くなり、発毛や育毛を後押しする効果に期待できます。
ミノキシジルを服用する際には、プロペシアを併用すると薄毛治療に有効です。
プロペシアで抜け毛を減らして、ミノキシジルで発毛することによって、髪が増える効果を実感できます。
どちらも早くて3ヶ月、遅くても半年ほどで効果を実感できます。
ただし、ヘアサイクルが元に戻る途中で服用をやめてしまうと、更に抜け毛が増えてしまうこともあるので、根気強く薄毛治療をしていきましょう。
まとめ
ご紹介してきたようにミノキシジルには、いくつかの副作用が確認されています。
以前よりも入手しやすくなり、知名度もあるミノキシジルですが、現在服用している薬がある方や高血圧の治療をしている方は、必ず医師に相談の上で服用するようにしましょう。
持病があり現在なにかしらの治療をしている方が、自己判断で服用する事はとても危険です。
副作用の説明をしましたが、ミノキシジルの副作用は稀ではありますし、薄毛治療としての効果は証明されています。
薄毛で悩んでいる方は一度AGA専門クリニックに相談(無料カウンセリングを行っている所がほとんどです。)に行き、ミノキシジルを試してみてください。